雪の白ひげ 1920(大正9)冬
Shirshige Bridge in Snow, Tokyo

今は昔のおもかげが全く滅びましたといふもの、名にし負ふ向島には、流石にまた捨て難い趣があります。
この日は朝からの大雪、私は“いざさらば雪見にころぶところまで”の風流を学んで、さかんに降りしきる中を百花園へと心ざしました。
其の途すがら丁度白鬚橋のたもとから、橋場今戸を見渡したこの“雪の白ひげ”を得ましたのです。